仕事を始めたら障害年金はどうなる？

★働くことは年金受給の妨げにならない

・障害年金は、原則として働いていることを理由に給付額が減額されたり、不支給になったりすることはありません。
・ただし、20歳前障害基礎年金と、精神障害やがん、難病などの障害年金では、就労に関する扱いが異なります。障害年金の支給条件に「労働が著しい制限を受けるかまたは労働に著しい制限を加えることを必要とする」という文言が含まれているからです。そのため、労働能力次第では就労が支給停止につながる場合があります。
・とはいえ、傷病の原因、諸症状、治療や病状の経過、具体的な日常生活状況等から総合的に判断されるので、かなり安定的に就労できている状況でなければ、障害年金をもらいながら働くことは可能です。
・障害年金を受けるメリットには、安定した収入によって生活を支えるだけでなく、「就労」へのハードルを下げることがあります。たとえば、月に18万円の生活費がかかる人に、障害基礎年金2級で約6万5,000円の収入があれば、働いて得るお金は11万5,000円で足ります。この金額であれば、勤務時間や出勤日数を減らした働き方も可能です。そして、働くことは充実感や達成感、社会とのつながりを得るという点でも重要です。長期的かつ無理することなく働ける環境を、障害年金の受給によって作ってみてはいかがでしょうか。
・ちなみに、一度支給が決まった障害年金は、次の更新年月が来るまではそのままです。働き始めたらすぐに支給が止まるなどということはないので、体調の良い時期が続くようなら短時間のパートやアルバイトを検討してみるのもいいでしょう。