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コラム

今の会社を辞めずに仕事を続けたい~障害年金

☆慣れた環境で働ける安心感

・障害の状態になった後も、現在の職場での就労を希望する人は少なくありません。たとえ以前と同じ仕事はできなくても、すでに人間関係が出来上がった中で働ける安心感があります。
・まずは、「これまで従事してきた仕事の内容」と「自分のスキル」を書き出してみてください。いわゆる「キャリアの棚卸」です。できれば1日、1週間、1か月、1年の単位で、自分がおこなっていた業務内容をリスト化し、それぞれの業務にどのような作業(データ入力、電話対応、資料作成、ファイリング、会議出席、外回りなど)が生じるかなども細かく書き出します。主な業務だけでなく、郵便物の配布や掃除、備品の補充など、日々やっていた雑務なども忘れずに。現在の自分に「できるもの」「できないもの」「サポートがあれば可能なもの」に分けてみましょう。このように整理した上で、業務内容や勤務時間の変更、環境面での配慮について、会社側と相談します。「外回りや出張は難しいけれど、デスクワークはこれまで同様可能です」など、できること・できないこと、要望などがはっきりしていると、会社側も判断しやすくなります。
・たとえば、手先を使う細かい作業を担当していたけれど、片腕に麻痺があるので、もう片方の腕だけで操作できるように設定したパソコンでの作業に変えてもらう、といった仕事内容の変更もあり得るでしょう。オフィスのレイアウトを変えたり、新たな設備を導入したりすることは会社側にとっても負担です。しかし、新たな別の人を採用して育成するよりも、障害の状態になった社員をサポートして働き続けてもらったほうが有益な場合もあります。

☆仕事内容の棚卸の例

●受注・発注・売上データの入力
●入出金の管理
●従業員の立替経費の精算
●銀行へ行って振込手続き
●伝票の起票・整理
●請求書のファイリング
●新規取引先の登録と信用分析
●税理士・公認会計士との折衝

※作業内容を細かく見直していくと、「必要書類を席の近くに移動してもらえれば、デスクワークは問題なくできる」「振込手続きのために銀行に行くのは難しい」など、自分にできる働き方が具体的にわかる。

☆職場環境に関する要望の例

●車椅子で通れるように通路を広げてほしい
●視野狭窄でも安全に移動できるように、埋め込み配線に変えたり、通路に物を置かないでほしい
●物の配置が変わると混乱するので、ファイルや備品の位置を一定にしてほしい
●会議資料や掲示物の文字をできるだけ大きくしてほしい
●聴覚障害があるので、会議の後で確認できる議事録がほしい
●短時間勤務など勤務時間の配慮をしてほしい
●休暇を取得しやすくするなど休養への配慮をしてほしい
●社内での障害者理解のための啓発をしてほしい

☆ポイント

●こうした要望は、障害のある本人だけでなく、他の社員にとっても仕事がしやすくなる場合も多いので、相談・提案してみましょう。

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