障害年金~「初診日」はあらゆる拠りどころになる!
・初診日を基準にいろいろなことが決まるため、初診日は障害年金を受けるためのカナメの日になります。
◎初診日とは何か
・「初診日」とは、その病気やケガで初めて医師や歯科医師に診察してもらった日であり、「診察してもらった日」とは、治療行為や療養に関する指示があった日を指します。
※最初に診察してもらった医師が、「病名はわからない」と言うことがありますが?
・そんなこともありますね。病名がつかなくても最初に診察を受けた日が初診日になります。また、最初の医師が誤診していた場合であっても、誤診された日が初診日になります。つまり、体の異常を感じて受診した日が初診日になる、ということです。
・また、治ったあと再び同じ病気にかかってしまうこともありますが、この場合は再発し医師に診てもらった日が初診日になります。
※病気・ケガによって、初診日がわかりにくいことってあるんですか?
・あります。初診日が初めて医師に診てもらった日かそれ以外か、注意を要するのは次のケースです。
◇傷病名・・・●初診日
◇先天性の知的障害・・・●出生日(大人になって判明しても出生日)
◇知的障害を伴わない発達障害・・・●初めて診察を受けた日(出生日までさかのぼらない)
(アスペルガー、注意欠陥多動障害、高機能自閉症など)
◇先天性心疾患・網膜色素変性症など・・・●具体的な症状が出た後、初めて診察を受けた日
◇先天性股関節脱臼・・・●青年期ごろまでは異常がなく、青年期以降に変形性股関節症を発症した場合は、発症後初めて診察を受けた日
◇先天性股関節脱臼・・・●完全脱臼したまま成長した場合は出生日
◇じん肺症(じん肺結核を含む)・・・●じん肺と診断された日
◎初診日が大切なわけ
※どうして初診日がそんなに大切なんですか?
・初診日は次の3つに関わるからです。
①保険納付の条件をみるときの基点
・初診日の前日時点で、一定の保険料の納付条件を満たしているか
②受ける年金
・初診日に「国民年金」などに加入→障害基礎年金
・初診日に「厚生年金」に加入→障害厚生年金
③障害状態を審査する日=「障害認定日」
・障害の状態を審査する日で、初診日から1年6か月経った日またはその期間内に治った・症状が固定した日
※特に②は次のことに影響しますので、初診日に厚生年金に加入しているほうが有利になります。
・症状が2級より軽いときでも3級から年金が受け取れる
・3級(障害基礎年金には3級はない)より軽いときでも「障害手当金」(一時金)を受け取れることがある
・1・2級では、障害基礎年金も一緒に受け取れる
●1級または2級の障害厚生年金を受けられるときは障害基礎年金とあわせて受けとれます
◇初診日が厚生年金の場合
・1級・・・障害厚生+配偶者の加給年金額
・2級・・・障害厚生+配偶者の加給年金額
・3級・・・障害厚生
・3級より軽い・・・障害手当金(一時金)もらえる場合がある
◇初診日が国民年金
・1級・・・障害基礎+子の加算額
・2級・・・障害基礎+子の加算額
・3級・・・なし
・3級より軽い・・・なし
◇当センターの思い
・初診日の証明を取る、集める。人生が変わる、というのは決して大袈裟ではありません。それほど、障害年金を受けられることの影響は大きいと考えます。体調が悪く、病院や役所に行く事が難しい場合などは、家族や専門家からのサポートが必要です。当センターは、不安な状況の方の力になりたいと考えています。
本日はここまでとします。次回に続きます。
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