てんかんで障害年金を受給するためのポイントと障害認定基準
てんかんは、年齢や性別を問わず発症する可能性があり、その症状も多岐にわたります。突然意識を失って倒れる大発作から、手の震えのような小さな発作まで、てんかんの症状はさまざまです。このため、てんかんで障害年金が受給できることを知らない方も多いのが現状です。しかし、一定の基準を満たせば、てんかんで障害年金を受給できる可能性があります。
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目次
- てんかんで障害年金を受給するためには「初診日」が重要
- てんかんで障害年金が受給できる程度とは~「障害認定基準」
- 日常生活能力と障害年金の認定
- てんかんの障害年金を受給する手続き方法
- てんかんで障害年金受給は難しい?
てんかんで障害年金を受給するためには「初診日」が重要
てんかんで障害年金を受給するためには、まず**「初診日」**を確認することが大切です。最初にてんかんの症状が現れて医療機関を受診した日が「初診日」となり、この日が障害年金申請の基礎となります。例えば、初めての発作で救急搬送された場合、仮にその時に「てんかん」と診断されなくても、搬送された日が初診日として扱われます。
初診日の確認後に行うべきこと
初診日が確認できたら、以下の2つの要件を満たす必要があります。
- 初診日の要件
- 初診日において、国民年金または厚生年金の被保険者であること。
- 保険料納付要件
- 初診日の前日において、年金保険料を一定期間以上納付していることが条件です。
- 具体的には:初診日の属する月の前々月までに、加入期間の3分の2以上が納付済みまたは免除されているか、もしくは直近1年間に滞納がないことが必要です。
注意点
20歳前に初診日がある場合、保険料納付要件は問われません。
初診日の要件および保険料納付要件を満たした上で、てんかんの症状が障害年金の対象となるかを確認する必要があります。また、初診日は「受診状況等証明書」という書類で証明しなければならないため、医療機関での確認を忘れないようにしましょう。
てんかんで障害年金が受給できる程度とは~「障害認定基準」
てんかんの障害年金の対象基準は、症状の種類や発作の頻度によって決まる**「障害認定基準」**によって判断されます。
てんかんの発作タイプ
てんかん発作の種類は以下の4つに分けられます。
- A:意識障害を伴い、状況にそぐわない行為を行う発作
- B:意識障害の有無を問わず、転倒する発作
- C:意識を失い、動作が止まるが倒れない発作
- D:意識障害はないが、随意運動が失われる発作
これらの発作に基づき、障害年金は以下の3つの等級に分けて認定されます。
- 1級
- 十分な治療を行ってもAまたはBの発作が月に1回以上あり、常時の援助が必要な場合。
- 2級
- 十分な治療を行ってもAまたはBの発作が年に2回以上、またはCやDの発作が月に1回以上あり、日常生活が著しく制限される場合。
- 3級
- 十分な治療を行ってもAまたはBの発作が年に2回未満、またはCやDの発作が月に1回未満で、労働が制限される場合。
注意
国民年金加入者の方は1級または2級が対象です。3級は厚生年金加入者が対象となります。
認定の際には、発作の重症度や頻度、発作間欠期の精神神経症状や認知障害の程度も考慮されます。特に、てんかんと他の精神疾患が併存している場合は、症状を総合的に判断して認定が行われます。
日常生活能力と障害年金の認定
てんかんの障害年金申請には**「日常生活能力」**が審査対象となります。てんかん患者の場合、発作のない時期(発作間欠期)における精神神経症状も評価のポイントです。
日常生活能力の判定と程度
日常生活能力は以下の7つの場面で評価され、それぞれ4段階で判定されます。
- 適切な食事
- 身辺の清潔保持
- 金銭管理と買い物
- 通院と服薬
- 他人との意思伝達および対人関係
- 身辺の安全保持および危機対応
- 社会性
日常生活能力の程度
日常生活全般における制限度合を総合的に評価するもので、等級判定に大きな影響を与えます。
てんかんの障害年金を受給する手続き方法
障害年金の申請には多くの書類が必要であり、準備には数か月かかることもあります。スムーズな申請のためには、以下のような書類を揃えて進めることが重要です。
てんかんで障害年金受給は難しい?
てんかんで障害年金を受給するのは難しいとされることもありますが、発作がない時期の症状も含めて審査されるため、しっかりと準備を整えることが重要です。てんかんの障害年金申請には、発作の回数だけでなく、日常生活の影響も評価されます。特に、日常生活において困難な点を具体的に申請書に記載し、日常生活能力に関する診断書を主治医に作成してもらうことが大切です。
てんかんで障害年金の受給が難しいとされる理由
てんかんで障害年金を受給するのは難しいとされる理由の一つは、申請にあたり満たすべき条件が多く、さらに発作だけでなく発作のない時期(発作間欠期)の状態も審査の対象となるためです。また、障害認定基準に基づき、発作の重症度や頻度、さらには日常生活における制限の度合いが総合的に評価されることから、医師が障害認定基準を十分に理解していない場合に「てんかんの発作回数が少ないので障害年金は受けられない」と誤解されることもあります。
てんかんの障害年金申請時に重要なポイント
てんかんで障害年金の請求を行う際に重要なのは、以下の点をしっかり確認することです:
- 発作の重症度と頻度:認定基準に沿って、発作がどの程度の重さで、どの頻度で発生しているかを明確に把握し記録します。
- 日常生活能力の確認:発作の有無にかかわらず、日常生活においてどの程度のサポートが必要かが重視されます。特に、発作がない時期における精神神経症状や社会生活上の困難さなども考慮されるため、日常生活における支援の有無やその内容を具体的に把握しておくことが大切です。
- 医師との連携:主治医が障害年金の申請に必要な要件を十分理解しているか確認し、必要に応じて障害年金制度の認定基準について相談や説明を行います。診断書の記載内容が十分でない場合、申請が通らないことがあるため、医師の協力を得ることが重要です。
障害年金申請の具体的なステップ
てんかんで障害年金を申請する場合、以下の手順で進めるとスムーズです:
- 初診日の確認と証明書の取得:初診日が確定できたら、「受診状況等証明書」を発行してもらい、初診日の証明を行います。
- 診断書の準備:日常生活における支援の内容や日常生活能力の程度を反映させた診断書を医師に作成してもらいます。
- 必要書類の準備:診断書や年金記録など、申請に必要な書類をそろえます。必要書類が不足していると審査が遅れる可能性があるため、しっかりと確認を行いましょう。
- 申請書の提出:すべての書類がそろったら、年金事務所などの窓口に申請書を提出します。申請から受給までには数か月かかることが一般的です。
てんかんの障害年金受給をサポートするために
てんかんでの障害年金受給が難しい背景には、発作の頻度や日常生活への影響など、複数の要素が総合的に判断されるためです。そのため、十分な情報を基に計画的に申請準備を行うことが大切です。障害年金の申請には多くの書類や手続きが必要であり、時間がかかることもありますので、早めに準備を始めるようにしましょう。また、専門家の支援を受けることで、必要な書類の整備やスムーズな手続きが期待できます。
まとめ
てんかんで障害年金を受給するためには、発作の状態だけでなく日常生活における影響や制限度合いなど、多方面からの評価が必要です。医師の協力や診断書の内容、申請書類の準備をしっかりと行い、ポイントを押さえた準備を行うことが、スムーズな受給につながります。
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