受給がはじまったら~障害年金
本日は、受給がはじまったら~について説明します。
・障害年金は、「永久認定」以外、一定期間ごとに審査を受けなければなりません。本人の傷病の状態により、年金機構で決めた期間ごとに、年金機構に診断書を提出します。
◎「永久認定」以外は数年ごとに審査
・認定は、「永久認定」と「有期認定」の2つがあります。
・たとえば足の切断などは「永久認定」の対象です。「永久認定」では、病状が固定し変わらないと判断されているため、受給中に病状の確認を受けることはありません。
・これ以外は「有期認定」といい、一定期間ごとに「障害状態確認届」という「診断書」の用紙を年金機構(※)へ提出します。
※障害基礎年金の場合、住所地の市区町村役場 国民年金課へ提出
※やっと支給されたのに、ずっと受けられるわけじゃないんですか?
・はい。本人の傷病の状態により、年金機構が定めた期間ごと(1~5年ごと)に確認を受けます。基本的には診断書だけ提出します。
・「障害状態確認届」は、年金機構から本人の登録住所に、決定日から1~5年後の提出締め切り日(誕生月末日、20歳前の障害基礎年金の場合は7月末日)の当月初旬までに送付されます。届いてから約1か月で医師に診断書を作成してもらわなけらばなりません。
・この期間は、病状が比較的落ち着いていると判断されると3~5年ごと、動きのある病状の場合は1~2年ごとになるようです。当初の期間がずっと続くのではなく、途中で変わることもあります。当初は2年ごとでも、何回か提出した後は、病状が安定してきたと判断され、5年ごとに変わった、ということもあります。
・逆に、¨様子見¨として1年ごとの提出になる場合もあります。
・ある精神疾患のケースでは請求当初、無職で数年ごとの提出でした。しかし、途中で回復し、週に数日働けるようになると、毎年提出に変わりました。等級を変えるほどの回復かどうかを、慎重に判断するためだと考えられます。
◎「障害状態確認届」
・「障害状態確認届」とは「有期認定」の場合、1~5年ごとに送付される診断書の用紙です。
・子の加算や配偶者加給年金がある場合は、「生計維持確認届」もついています。加算対象である、子や配偶者の名前などを記入する欄があります。
◎重症化し、上位等級になると考えるとき
・「障害状態確認届」の提出の際、前回の提出時より病状が悪化したと考え、3級から2級、または2級から1級の上位等級への変更を求めるときは、診断書とともに「額改定請求書」を提出します。
・これを提出し、期待していた認定がされなかったときは、不服申立て(「審査請求」)ができます。
※「障害状態確認届」を出すときしか、重い等級への変更はできないんですか?
・「額改定請求書」は、「障害状態確認届」の提出時以外でも、重症になったとき提出できます。ただし、提出は、障害年金を受ける権利ができた日、または前回の審査のどちらか遅い日から1年を経過している必要があります。
・なお、これには例外があり、一定の傷病は1年経過しなくても「額改定請求書」を提出し、重い等級への変更を請求することができます。
・「額改定請求」は、65歳になった後も出来る人とできない人がいます。「額改定請求」が65歳になってからもできるのは、65歳になる前に2級以上になったことがあるーたとえば現在3級であっても、かつて2級以上で受給していたことがある人です。当初から3級の人は、65歳になる前に2級以上になったことがなければ、65歳になってから「額改定請求」をすることはできません。
◎等級が変わったり、支給が止まったりする
・前回提出時より病状が悪化、または回復したと判断されたため、障害年金の等級が変わる、または支給が止まる(「支給停止」という)ことがあります。
・重い等級に変わる場合は、提出締切り月の翌月分より変更後の額に変わります。たとえば7月末の提出締の場合、8月分から変更になります。
・軽い等級に変わる、または支給停止の場合は、提出締切り月の4か月後の年金から止まります。たとえば7月末の提出締の場合、11月分から支給停止になります。
◎審査に不服があるとき
・審査の結果、次のような不服を持つことがあります。
●等級が下がったが、病状は変わらないと考えている
●支給停止になったが、障害年金を受けられる病状だと考えている
・このようなときは、不服申立てをすることができます。
・なお、不服申立てができるのは、法律上の「処分」(「行政処分」という)が行われた場合だけです。
◎支給停止→再び重症になったとき
・支給が止まったあと、再び病状が悪化し、再び障害年金を受けられる状態だと考えるとき、提出する書類があります。
※再び支給してもらうために、書類をたくさん用意しなくてはいけないんじゃないですか?
・いいえ、そんなことはありません。病状が悪化した時点の「診断書」と、「支給停止事由消滅届」(「老齢・障害給付 受給権者支給停止事由消滅届」)を提出します。
・この書類の提出はいつでもできます。支給停止が決まってから一定期間を空ける必要はありません。
◎支給停止と失権
・支給停止中であっても失権までは、障害年金の受給権はあります。
・支給停止されてから、障害基礎年金・障害厚生年金とも、次のどちらか遅い日に障害年金の権利を失います。
①障害等級3級にあてはまらないまま65歳になったとき
②3級にあてはまらないまま3年を経過したとき
・障害基礎年金に3級はありませんが、病状として3級程度であるかどうかの認定がされます。
※権利を失うのは、一番早くても65歳なんですね
◇ポイント
●「永久認定」以外は、1~5年ごと診断書(「障害状態確認届」)を年金機構へ提出し、審査を受ける
●支給停止されることはあるが、受給権は少なくても65歳まで続く
●重い等級への変更請求(額改定請求)は、権利を得た日または前回の審査から1年経過してからでないとできない(例外あり)
●支給停止中、重症になったときは、支給停止から間をあけず「支給停止事由消滅届」を提出し審査を受けることができる。
本日はここまでとします。次回に続きます。
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