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コラム

多発性嚢胞腎で人工透析に/障害年金はもらえる?ポイントを社労士が解説!

多発性嚢胞腎で人工透析を受けている方へ

「多発性嚢胞腎と診断され、将来的に人工透析が必要と言われた」

「人工透析を始めたら障害年金は受給できるのだろうか?」

「多発性嚢胞腎だけでも障害年金を請求できる?」

「初診日が10年以上前で、病院も変わっているので証明できるか不安…」

このようなお悩みはありませんか。

多発性嚢胞腎(ADPKD)は、進行すると腎機能が低下し、人工透析や腎移植が必要になることが少なくない指定難病です。

実際に当センターへご相談いただく方の多くは、

  • 人工透析を開始したばかり
  • 障害年金制度を知らなかった
  • 初診日がかなり昔で証明できるか分からない

という状況です。

しかし、人工透析を受けている方は障害年金を受給できる可能性が非常に高く、初診日の立証ができれば受給につながるケースが多くあります。

一方で、多発性嚢胞腎は長期間かけて進行する病気であるため、障害年金請求では**「初診日の証明」**が最大のポイントになります。

この記事では、障害年金専門の社会保険労務士が、多発性嚢胞腎と障害年金について分かりやすく解説いたします。


多発性嚢胞腎とは

多発性嚢胞腎(常染色体優性多発性嚢胞腎:ADPKD)は、腎臓に多数の嚢胞(液体がたまった袋)ができ、徐々に腎臓が大きくなりながら腎機能が低下していく遺伝性疾患です。

指定難病にも指定されており、日本では約3万人以上の患者さんがいるといわれています。

初期にはほとんど症状がありませんが、病気が進行すると、

  • 高血圧
  • 血尿
  • 腰背部痛
  • 腹部膨満感
  • 腎機能低下
  • 慢性腎不全

などが現れ、最終的には人工透析や腎移植が必要になることがあります。

また、脳動脈瘤や肝嚢胞など腎臓以外の合併症を伴うこともあります。


多発性嚢胞腎でも障害年金を受給できる?

結論から申し上げると、

はい、受給できる可能性があります。

ただし、病名だけでは障害年金は認定されません。

障害年金では、

  • 腎機能の低下の程度
  • 人工透析の有無
  • 日常生活能力
  • 就労状況
  • 全身状態

などを総合的に判断します。

そのため、多発性嚢胞腎と診断されたばかりでは受給が難しい場合もありますが、病状が進行し慢性腎不全となった場合や人工透析を開始した場合には、障害年金の対象となる可能性が高くなります。


多発性嚢胞腎だけでも障害年金は請求できる?

「人工透析にならないと障害年金はもらえない」と思われている方も少なくありません。

しかし、必ずしもそうではありません。

人工透析を行っていなくても、

  • 腎機能が著しく低下している
  • 血清クレアチニン値やeGFRなどから重度の腎障害が認められる
  • 全身倦怠感が強く日常生活に著しい支障がある
  • 就労が困難な状態である

などの場合には、障害年金の対象となる可能性があります。

一方で、腎機能が比較的保たれ、日常生活や就労に大きな支障がない場合には、障害年金の認定は難しいことがあります。


人工透析を開始すると障害年金はどうなる?

慢性腎不全により人工透析を開始した場合は、障害認定基準上、重要な評価対象となります。

一般的には、人工透析を継続して受けている場合には、障害等級2級に該当する可能性が高いとされています。

ただし、自動的に認定されるわけではありません。

受給には、

  • 初診日要件
  • 保険料納付要件
  • 障害状態要件

のすべてを満たす必要があります。

また、診断書の内容や初診日の立証によって結果が変わることもあるため、専門的な確認が欠かせません。


多発性嚢胞腎で最も重要なのは「初診日」です

障害年金請求で最も苦労するケースが多いのが、初診日の証明です。

多発性嚢胞腎は、健康診断で偶然発見されることも多く、

  • 「10年以上前に腎嚢胞を指摘された」
  • 「人間ドックで要精密検査と言われた」
  • 「昔の病院は閉院している」
  • 「紹介状を持って転院を繰り返した」

というケースが非常に多く見受けられます。

障害年金では、原則として障害の原因となった傷病について、初めて医師または歯科医師の診療を受けた日が初診日となります。

そのため、

  • 健康診断後に初めて受診した医療機関はどこか
  • いつ受診したのか
  • 当時のカルテや受診状況等証明書が取得できるか

を丁寧に調査する必要があります。

カルテの保存期間を経過している場合でも、

  • 紹介状
  • 診療情報提供書
  • 他院の診療録
  • 健康診断結果
  • お薬手帳
  • 検査結果

などから初診日を立証できることがあります。

初診日の証明は障害年金請求の可否を左右する重要なポイントであり、専門的な知識と経験が求められます。


当センターの受給事例(前編)

弘前市在住 50代女性

ご相談時の状況

10年以上前の健康診断で腎臓の異常を指摘され、その後、多発性嚢胞腎と診断されました。

数年間は投薬治療と定期検査を受けながら仕事を続けていましたが、徐々に腎機能が低下し、人工透析を開始することとなりました。

障害年金の制度を知り、ご自身で請求しようとしましたが、

「初診日の病院が分からない」

「当時のカルテが残っているか分からない」

という不安から、当センターへご相談いただきました。

当センターが行ったこと

まず、10年以上前の受診歴を一つひとつ確認し、

  • 健康診断の結果票
  • 当時の紹介状
  • 転院先の診療録
  • 診療情報提供書
  • 受診歴の時系列整理

を行いました。

初診日の証明は非常に困難でしたが、複数の資料を丁寧に収集・整理し、医療機関との連携を重ねることで、初診日を裏付ける資料を整えることができました。

その後、人工透析開始後の障害状態について、日常生活や就労状況を詳細にまとめ、診断書と病歴・就労状況等申立書の内容を精査したうえで請求を行いました。

※この事例の結果(障害基礎年金2級の認定)と、初診日立証の詳細、人工透析後の障害年金請求のポイントについては、第2回で詳しくご紹介いたします。

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万が一不支給決定通知書が届いた場合で、請求者(ご家族)様が、納得できない場合は、
「再請求(再び裁定請求)」「不服申し立て(審査請求)」「再審査請求」を再度の着手金なしにてお引き受けします。
つまり最初の着手金だけで裁定請求→再請求→不服申し立て→再審査請求までサポートいたします。

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